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こんにちは。(はじめまして!)
古い着物や帯を使ってバッグやがまぐちポーチなどを制作しています。

わたし自身、レトロな雰囲気の古い着物は着るのも大好きですが、中には残念ながら染みや汚れがひどかったり、現代の街を歩くのには色柄がダイタンすぎたりサイズが小さすぎたりして、着用には向かないものも多いです。
そのような着物は丁寧に解き、水を通して手洗いし、伸子針で張って乾かす作業をすることで、また美しい絹独特の光沢を取り戻し一反の布として蘇ります。
そんな工程をたどりバッグなどの素材になるまでにはかなりの時間と労力を要するのですが、その分作品が完成したときの喜びもひとしおです。

私が制作した着物バッグや小物のお店(小さなネットショップですが・・)は、大好きなモチーフにちなみ「花小鳥」という名前を付けました。
着物や帯に本当に良く使われる花と小鳥は、いつまでも女性らしく華やかに可愛らしくありたいという気持ちのあらわれでもあるような気がしています。

着物は不思議、身に纏うと心が晴れ、自然としぐさのひとつひとつがいつもより丁寧になり、表情も優しくなってる気がします。
動作は洋服より制限されるのに、歩くのも、食事するのも、好きなお店を覗くのも、何だか嬉しくて・・

わたしと同じように着物が大好きな方がこのサイトを見つけて下さって、
その上、わたしの作ったバッグや小物を気に入ってくださって、
着物ライフのお供として作品を使って頂けると、こんな嬉しいことはないなぁ・・って思います。

どうぞよろしくお願い致します。



  「花小鳥」店主 ヤスコ 

ご挨拶でも少し触れましたが、バッグや小物が出来るまでの工程をもう少し詳しくご紹介します。

まずは、素材として使う着物を解いていきます。
握りバサミで地道に縫い糸を切っていくのですが、古い着物は糸が布と同化(?)しつつあるものや、縫い目のやたら細かいものがあったりして、全部のパーツがはずせるまでにはかなりの労力と時間が掛かります。
可愛い柄を眺めつつ、作品になった姿を妄想しつつ、根気よく作業します。
解き終わったら、すべて長方形の布に戻るので、張りにそなえて布をつないで長さを出します。(わたしの場合は、ベランダに合わせて片方の身頃+片方の袖)

次は洗いの作業です。
まずはお天気の良い日を選び、たらいに水を張ってお洒落着用洗剤をほんの少し、そこに生地を入れて優しく押し洗いします。
あっという間に水が染まってしまうので、手早く何度も水を替えてすすぎます。
この間、水道の水は勢いよく出しっぱなしで、流水に生地が泳ぐ感じです。
濯ぎ終わったら、洗濯のりを溶かした水桶に生地をつけてすぐ取り出し、大急ぎでベランダに運びます。

その次は張りの作業。
昔ながらの伸子針と張り木を使います。
伸子針は、細い竹ひごの両サイドに針が付いているもので、布幅よりも長くなっています。
布の両端(長方形の短い方)をそれぞれ張り木に挟んでひっぱり、伸子針を適度な間隔で布の両耳部分に刺していきます。
そうすると、竹ひごに布が引っ張られる状態になって、ぴんと張ることが出来るわけです。
こうして自然乾燥した生地は、絹本来の光沢を取り戻して艶やかに蘇ります。
アイロン要らずの先人の知恵にはつくづく感心するばかりですね・・ 
さて、こうして素材が出来ました。

次はバッグのデザインです。
わたしは荷物を沢山持ち歩く方なので、作るバッグもしっかりと収納力を持たせています。
形はシンプルで、どこか懐かしいような雰囲気のあるバッグ・・デザインが決まったら、次は型紙作りです。
実際に使う布をあててみたりしながら、最適の大きさや形を決めていきます。
型紙が完成したら、作品を制作していきます。

生地の汚れや状態の悪い部分は避けて、きれいな部分を使用していますが、古い着物を使用しているため、よけきれない(目立ちにくい)汚れや経年によるくすみなどある場合があります。
古いものが好きなわたしにとっては雰囲気があって愛おしいものですが・・

長く使って頂けるように丈夫に仕上がるように、まずは生地の裏に接着芯を張ります。
そしてさらにしっかりとした厚手の芯地やキルト芯を裏打ちし、心を込めて丁寧にバッグを仕上げます。

こうして、ひとつの作品が完成します。

わたしと着物のお話を、思いのままにつらつら書いてみます。

着物との出会いは、まだ学生だった20歳の時。
デパートの呉服屋さんの前を通りかかった際、目に入った一本の反物に一目ぼれしてしまいました。
それは黒地に縞、秋の植物が描かれたレトロな雰囲気の小紋でした。
それまで、浴衣を着ることはあっても特に着物に興味なく過ごしてきたのに、その反物はわたしの心をわしづかみにして、フラフラ・・と呉服屋さんに入ってしまい、気が付けば分割払いで購入してしまってました。

そして着物は仕立て上がりましたが、着付けが出来るわけでもなく(習う気合もなく)、長襦袢始め着付け用具も持っておらず、他の楽しい事に夢中な日々の中着物への興味は薄れ、デパートから郵送で送られてきたたとう紙サイズのダンボールのまま長年眠り続けることになります・・

そして十数年経ち、本当に久しぶりに思い出してダンボールを開きました。
経年で変色したたとう紙・・
こわごわ開いてみると、中から懐かしい着物が。
それは昔に一目ぼれしたままの、美しい着物でした。
驚いたことに、十数年経ってもまだ自分に似合いそうでした。(洋服では考えられないですよね・・)

着物を取り出して調べてみましたが、運よく湿気から逃れられていたようで胴裏もきれいなままでした。
そこで一念発起、仕事帰りに着付けに通いました。
わたしが利用したのは、5回完結の手頃な教室です。
自分で普段着るくらいなら、こんな感じのかんたんな教室で充分だと思います。
実際に着付けのコツや手順を学んだら、あとは本を参考にひたすら練習です。
最初はどことなく不細工な着付けで、息苦しく、動きにくかったのですが、だんだんと上達して楽になっていきます。
今では、一日中着物で過ごしても平気♪
着付けの時間もずいぶん早くなりました。
着姿は、雑誌や街で見かける着物姿を参考に、すっきり見えるように心がけてます。

着物が自分で着られるようになってからというもの、本当に着物に夢中になりました。
一日中着物の事を考え、ネットや本で着物関連の情報を仕入れ、ネットオークションやリサイクル着物やさんで着物や小物を揃え・・
着物に恋している状態が今も続いています。

着物が着られるようになって、着物や小物を沢山所有するようになると、自分は本当に着物を着るのにふさわしいのかと疑問が生まれました。
着物を着ているのに、日本人らしい所作をまるで知らない自分に矛盾を感じ、恥ずかしく思う気持ちが生まれました。

そこで、茶道の世界に飛び込んでみました。
着物が着たくてお茶を始めるなんて、邪道かもしれませんね。
でも、お茶を始めてみて、改めて日本人として大切にしていかなくてはならないものがとても沢山あることに気が付きました。
もてなしの心、季節を感じる心、道具を大切に扱う心・・まだまだわたしが気付いてない大切なことも多そうで、奥の深さに感じ入りっぱなしです。

畳を歩く・正座する・襖を開ける・礼をする・・等々、着物だからこそ美しい所作も学ぶことが多く、これは是非ずっと続けて学んでいきたいと思っています。
茶道は敷居の高いイメージがありましたが、出会うことが出来て本当に良かったと思います。
何より、美味しいお茶とお菓子が楽しめますしね♪
着物好きのみなさん、茶道はおススメですよ~

さて、着物の好みはひとそれぞれですが、わたしは少し可愛げのあるコーディネートが好きです。
ちょっぴり野暮ったくて、レトロな感じがいいですね。
自分好みの着物姿の同世代の女性を見かけると、とっても嬉しくなってしまいます。
また、年上の方の、いかにも着慣れた風の自然な着物姿に憧れます。
これからもずーっと着物に恋して、素敵に年を重ねていきたいものです。